弁財天の家
飲食店が多い商業区域内での建て替えの専用住宅です。 お隣が居酒屋など採光もままらなないような極小敷地です。先ずは真ん中に中庭を取り高めの木製塀で隣地の目隠しをし、周囲の雑多な風景を気にすることなく過ごせるようにしました。クライアントからは極小住宅で構わないのですが囲炉裏は欲しいとのご要望でした。30坪も無い住宅ですが中庭に木製テラスを設けることにより、居間の延長として繋がるテラスからの明るさと空間の広がりを感じさせ、周囲の雑多な環境からは想像のできない憩いの場を実現しています。浴室はユニットバスではなく、石や無垢板を使用し、先人が使っていた木製欄間を目隠しに使い、開閉式にしたので中庭を見ながらの癒しの空間になっています。玄関には一緒に石材店まで見に行き、大きな大島石を切断し、一枚沓脱石としたので極小玄関ではありますが、風格のある玄関でお客様を出迎えています。囲炉裏には大きな無垢板テーブルの中心に囲炉裏を設け天井には竹で天井内を目隠しし、味わい深い食堂廻りになっています。囲炉裏廻りの床は掘りごたつにし、床暖房を設けたので冬場は離れなれない空間になりました。