西条の茶室
鉄筋コンクリート造の既存店舗をお茶室にするリノベーションです。 狭い空間でしたが、お茶室、水屋、立礼席を設けることが出来ました。 お茶室にはさまざまな決まり事があり、単に炉を切ったら良いというものではありません。 っと言うのも小生は、15年前からの茶道のお稽古を通して多くのことを識ることができました。 使いやすい茶室のルールはお茶に接することで体感できることでもあります。 水屋の位置等の関係は、茶事の流れを理解していけば使いやすい茶室のための基本的なことが分かる様になります。 また中柱のある小間においては、中柱の曲線とその曲線が造る小壁は茶室の重要な見せ場となるため、中柱の選択はクライアントと一緒に銘木店に行き、慎重にならざるを得ません。良い材と出会えるかどうかは、縁だなと感じています。腰貼りの和紙は裏千里の家元から取り寄せ、 貼る大きさや貼る順番等に留意し設計監理しました。この日常の喧騒から離れ、凛とした空間は特別な時間が流れるでしょう。