西条の家
東西を田畑に囲まれた、延べ180坪の2階建ての和風住宅です。 伝統的な日本の家には格別の美しさがあると思います。なかでも屋根のついた和の門が出迎えてくれるときは、特別な魅力を感じます。日本家屋の風情すらある門は、家を守りながら引き立て、さらには中への期待感を高めてくれます。 その凛とした佇まいは、家というものへのときめきの装置ともいえると思います。その期待を膨らませてアプローチを進んでいくと、京都の木々が生い茂る庭があり各部屋から眺めることができ、屋内にいても四季の移り変わりを間近に感じることができます。内部は石畳の広い玄関と落ち着いた和室が出迎えてくれます。この二間続きの立派な和室は風格さえ感じさせます。 各部屋は職人さんの手が残る塗り壁や無垢板を多用しています。自然素材は経年によって味わい深く、より優しく住まい手のご家族を包んで馴染んでいきます。こういった材料や設備機器はクライアントと一緒に市外や県外まで選定しに行き、とことんまで打ち合わせをしたので納得の家づくりが出来ました。長い設計期間と施工期間でしたが楽しい仕事ができました。